今から22年くらい前のこと。

長男を(5歳)保育園に預け、私はパートをしていました。そこで、私より一回り以上年上の先輩から聞いた話が、なぜだか、ずっと私の心に残っているのです。

職場は、私より一回り以上年上の女性が5人と30歳になったばかりの私の6人でした。

皆さんが、夏休み中、幼かった子ども達とどう過ごしたかの話になった時、その中の一人の女性が話してくれました。

「子供たちがまだ小学生の頃、毎日、市民プールに通ったの。私も水着着てね、一緒に泳いでたわ。それが、すごく楽しかったのよ。」

ただ、それだけの事なんですが、私は、なんだか羨ましくて、おかしいんですが、”私もこの人の子供に生まれたかった!”と、思ったくらいです。

「夏休みの宿題とか、自由研究が大変じゃなかった?」と、他の人がその人に質問すると、こう答えました。

「あら、そうね・・・。どうだったかしら?一応、宿題やりなさいとは言ったけど、全部、できないまま、持ってった気がするわ。

あさがおは、枯らしちゃったしね。アハハハハ」と笑い飛ばしていました。

誤解しないで欲しいのですが、この人は、決して教育に無関心で、放任主義な人ではありません。ご主人はお医者さまで、毎日一緒にプールで遊んだお子さんは、その時、医学部の学生さんでした。

その人はマイペースなお嬢様育ちで、どんな人の事も決して悪く言うような事がなく、本当の意味で、人生を楽しんでいるということが、何も言わなくても、自然に伝わってくるような人でした。

そんな夏休みにしたいと思ってはいたものの、私と子ども達(小学生の時)の夏休みは、そうはなりませんでした。

宿題は、ちゃんと毎日しているか?、自由研究は何をさせようか?(自分のことみたいに)と、日々、どれだけ充実した夏休みにさせようかと必死でした。

楽しむどころか、子ども達のお尻を叩くことに囚われて、期間限定のプロジェクトをこなすような、仕事を任されているような義務感でいっぱいでした。

そんなことを今、振り返ってみて、もっと楽しめば良かったなと、後悔ばかり。

母親が楽しむ姿を見て、子供は、楽しむことを学びます。自分がやりたい事、進むべき道を見つけます。

母親が、子どもに対して、”あなたが大好き!あなたと一緒にいられて幸せ!”という気持ちを伝えてさえいれば、子どもの心は、限りなく満たされます。そして、どこまでも広がります。

特別なことをしなくても、子供と一緒にいることの幸せを噛みしめること。

それがどんなに大切か、彼女が教えてくれたような気がします。

 

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