私たちの悩みとは
~もう必要のないもの“、”変えたいところ~
癒やしとは? Ⅱ では、まずは、ゴール(願望・要望…)を設定して、その下の理由(意図)は何かを明確にする。
大事なのはむしろその意図の方で、意図を満たす為にゴールはあります。だからと言って、ゴールを設定せず意図だけを思い描いても、その状態(意図を満たした状態)を手に入れることは、大変困難です。
ゴールと意図。この2つのバランスが取れてこそ、欲しいものが手に入りやすくなるということでしたね。
一見、なんで癒やしの話で欲しい物を手に入れることなんて言うのか?と思う人も少なくないと思います。
「私は、今のうまくいっていない夫婦関係、親との関係、子供との関係、社会での人間関係を何とかしたいと思っているのに」という言葉が聞こえて来そうです。
例えば、「周りの人間がどうしてこんなに嫌な奴ばかりなの?」「私はツイてない。」
「だけど私は頑張ってる。」「こんなに頑張ってるのに、どうしてうまくいかないの?」
「どうして周りの人間は、私を傷つけることばかり言うの?」「なんで私は尊重されないの?」「なんで私を馬鹿にするの?」
「なんで私は人より劣っているの?」「なんで仕事が見つからないの?」「私は役に立たない人間なの?」
「太っているこの体を何とかしたいのに、なんでいつまで経ってもダイエットできないの?」
「なんでいつもお金に困ってるの?」「なんで常に体の具合が悪いの?」「なんで恋人ができないの?」
「なんで私はいつも一人ぼっちなの?」
私たちが抱える悩みとは、大体こんなところでしょうか?
自分自身を傷つける葛藤。
無価値観。
自信がない。
欠乏感。
孤独感
不安感など。
まさに癒やしたいのは、これらのことですね。
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なりたい自分、変化を邪魔するもの
そして、これらの観念が常に自分に貼り付いていて、自分の欲しい物、なりたい自分、変化を邪魔しています。
「そんなぁ!私は普段、そんなことばかり考えてないし、これでも結構うまく生きてるつもりよ。」
という人もいると思います。そういう人は、わざわざ癒す必要はありませんね。うまくいっているならOKです。
なにも触れたくもない傷を引っ張り出してくる必要はありません。
つまり、自分の今の日常でうまくいっていないことを何とかしたい、こんな自分を変えたいというものがあるから、人は自分を癒やしたいと思うのです。
もちろん自分にとって、良い観念、人生においてうまくいっている考えには手を付けません。どうぞ、そのまま取っておいてください。
あなたにとって、あなたを幸せにしてくれる観念は、きっと否定的なそれよりも沢山あると思います。
ただ、良い観念、肯定的な観念を覆い隠しちゃうほど、否定的な観念というのは強力なものなのです。
しかも、そう簡単に表には出てきません。意識では、私はしあわせになりたいといつも思っています。
過去にあった悲しい出来事なんて忘れました。そんな悲惨な出来事はもう全部、水に流しました。
と思ってるのに、
なんでか、私の人生はうまくいっているようには思えない。
なぜなんだろう?
こんな風に思ったことはありませんか?
無意識は賢くてとても強力
それは、自分が今選択している人生や状況、人間関係や厄介事は、意識してそうなっているわけではないからです。
この現実を動かしたり、引き寄せたりしているものは、ほとんど無意識なのです。
良いにつけ、悪いにつけ…。無意識はとてもかしこいのです。
あたたかい家庭、豊かな人生、すばらしい人間関係、安心感に満ちた毎日…そんなゴールを思い描いてるのに、全く違う結果になっている。
では理想のゴールの方に行くためには、どうするか?
ここから、癒しが始まります。
癒しの作業をしている間、常にゴールを意識する理由はこうです。
ひとつは、そのプロセスの方向性がブレないために、もうひとつは、どうなりたいか?答えは誰が見つけるのか?
それは他でもない自分だということを忘れないためにです。
もちろん、やっていくうちにゴールが変わって来るケースもあります。
だんだん自分の必要なものがもっとはっきりしてきて、もっとドンピシャなゴールが見える場合があるんです。
そうしたらその場でいつでも変更可能です。
ただ大事なのは、変わるにしろ、変わらないにしろ、とにかく、いつも癒される本人が答えを出すということを意識することなのです。
言葉で書くと、当たり前のようなものだと思いますが、意外とそれが難しいのです。
私はこれまで学んで来た中で、いろいろな人に出会いました。例えば、癒しの途中で、あまりにも自分の内側と直面するのが辛くて、
「私はこれで十分。いっぱい泣けたし、今まであった辛いことは受け入れられたし、相手だって許すことができます。
もう今までみたいに慣れ親しんだパターンは手放しました。
私は今、とってもすっきりしています。答えが見つかりました。」と、途中で迂回してしまう人。
それから、援助者(カウンセラー、トレーナーなど)に気を使って、彼らのしてくれたことを讃えたくて、自分にとても役に立ったということを伝えるんです。
「なんかわかった気がします。今まで自分は、”自分は間違ったことをした。本当に悪い奴。愛される資格などない。”と思っていたけど、ただ私は精一杯、自分のベストを尽くして来ただけなんですね。」
とさめざめと涙を流します。
これが嘘だとは言いません。
確かに、その時はそう思ったんだろうし、ある意味過去の傷に触れて、感情が上がって来たのでしょう。
そして、誰もが愛される資格がある人間だということも真実です。
ただ、この人は、それからその教師のために、いかにもその問題は解決したみたいに振舞い始め、周りの人間にわかった振りをして、癒し論を語り出し、自分を癒すことを止めてしまいました。
人にパワーを預け、内面を見ることを放棄してしまう人。
中には、「私は怒ったことがないの。私の中の怒りはすべてクリアなの。」と言った仲間もいました。
みんなが、それは嘘だとわかっていたし、教師ももう少し自分の中を見ることを勧めましたが、
彼女はちっとも意に介しませんでした。
とても大事な感情を奥底に閉じ込めてしまう人。そして、どの人も一様にほとんど変化は見られませんでした。
ゴールへの道を途中で迂回することも、人にパワーを預け、内面を見ることを放棄してしまうことも、とても大事な感情を奥底に閉じ込めてしまうことも、
どれもみんな、自分自身で答えを出すことを避けてしまっているんです。
癒しへの道へ向かう時、目の前に現れる見たくもない、汚たない荷物を愛という風呂敷で包んでおいて、それを跨いで、前に進むことはできません。
例え進むことが出来ても、その先、何度も何度も出てきます。
つまり、その問題を解決したいとどこかで望んでいるから、出てくるのです。
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本当に癒やされるということ
そして、その問題から目を逸らさず、それに纏わるすべての否定的感情を解放し、そのことが自分にとって、今までどんなに役に立ってくれたかを本当に堪能し尽くした時、
もうそれが、道を阻むことは滅多に無くなることでしょう。
消えるというわけではありません。
それは現実に実際起こったことなのだから、記憶にはちゃんと残っています。
ただ、それに費やしていた自分の感情や思いが別のものに変化するのです。
これを人によっては、許しと言ったり、受容と言ったり、愛という人もいます。
言い方は違いますが、どれもみんな同じことです。
癒しを学ぶ中で、私はこんな風なことを実際に経験し、変化してきました。
私にとってとても役に立った方法を紹介します。
もし、これを読んでいる人の中にも役に立ちそうな人がいたら、連絡なり、ご自由にこの方法を自分なりに応用してくれたらと思います。
私の場合、まず今起こっている問題に対する感情を解放することから始めます。
それは、それに関係している相手に対する怒りだったり、憎しみだったりすることもあります。
人によっては、またはその問題によっては、悲しみだったり、寂しさだったり、絶望感だったり、ただの執着だったり、いろいろです。
この感情の解放にとても役立つのが、私が学んできた方法です。
この私が学んだ方法というのは、意識と無意識の間に橋を渡すようなものです。
もちろん、意識が無くなるとかトランス状態になるようなことではありません。
このプロセスの間中、はっきりとした意識で事の成り行きを観察し、ちゃんと自分でコントロールすることができます。
しかし、普段意識で抑え込んでいる無意識の考えや感情が、呼吸によって上がってくるので、感情を解放することができるのです。
これが、癒しの初めの一歩です。
まずは、ひとつひとつの問題にまつわる感情を気が済むまで解放する。ここからなのです。
呼吸を使った癒やしはシンプルで安全
私が、ひとつの方法として、このやり方を気に入っている理由は、とてもシンプルで分かりやすく、自分で対処することができなくなるようなことがない安全な方法だからです。
私はあらゆるボディワークを経験したわけではありませんが、やはり、命の源である呼吸を使った手法というのは、とても強力です。
そして、セッションを通して、または日々の生活の中でも自分の中で何が起こって、どう変化しているのかが、ごくごく具体的に見え、経過が手に取るようにわかるからです。
もちろん周りの人たちにもわかります。でも、手法はどんなものでも構わないと思います。
自分に一番合っていて、これならというものに出会えるまで、いくつか試すのもいいかもしれません。
とにかく、否定的な感情の解放。
もう必要のないもの“、”変えたいところをはっきりさせて、それに纏わる否定的な感情を解放すること。
これは癒しをする中では外せない最初の一歩なのです。
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